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「渦流の国の少女・スラブタルフィーギの襲撃」(1)

二人の少年が「端末」に追われている。

「…スナフ、ま、待ってくれ!」
「急げよ、走るんだ!」

「スナフよ、何だかさっきから胸が痛いんだが…」

「ずっと走りっぱなしだからだよ、当然だろう!」

「なあ、」

「今度は何だよ」

「あいつに追われてるってことは、俺たち『人間』なのか?あいつら『フィギュア人間』を狙うもんなんだろう?」

「走れよ!余計なことは考えるな!」

後ろを頻繁に向いていたスナフは思わずすっころんでしまう。足から出血する。

「スナフ!」
「平気だよ、ハッカーニ、まだ走れる。血が出るんだ、俺たち『人間』だよ!」

スナフが立ち上がった瞬間、後ろから急接近した「端末」がスナフの後ろのハッカーニと呼ばれた少年を突き飛ばした。

「おい!」

突き飛ばされた少年は廃墟のビルに激突してその上爆発した。

「ハッカーニ!!」

悲しむ暇はなかった。スナフは「端末」から距離を取るため、怪我した足を引きずりつつ走った。恐怖心が痛みをうわまった。

廃ビルに身を隠し、「端末」の方を見ると四散したハッカーニの遺体を漁っているようだった。

「ハッカーニは撃たれてはいない…。あいつ自身が爆発したのか!?」

思わずスナフは自分の胸を押さえた。その予感は口には出さなかった。

「猶予を与えられたのか…泳がされてるってことか?」

と、「端末」のいる方向で衝撃音がした。

振り向くと倒れる「端末」の側にフィギュア人間たちが何人か近づいてくる。


「後続はいない。一基だけだ。何!?」

少女のフィギュアが「端末」が抱えているものを見る。

「元素子(もとこ)さん、コイツはカカシだな」

もう一人のフィギュアの男が「端末」の腹をかっさばいて中を見て言う。機械類が詰まっている。

怪我をした足の痛みが増してきたスナフは何とか気を張り、よろけながらそのフィギュア二人の前に近づいた。

「ハッカーニを…返してくれないか。友達なんだよ…」
それだけ言うと、スナフは二人の前で気を失って倒れ込んだ。

「元素子さん、これって」

「まさかね。と、とにかく保護しましょう。そちらは手遅れのようだけれど、この、ヒト、は手当が必要だわ」

元素子は後ろを振り返ると、一体大破して横倒しになった巨大な恐竜に似た白い着ぐるみと、その前面に横たわり、ゼリー状、あるいは無数の卵のようなものをその内部からぶちまけた本物の「端末」が複数あった。

元素子の耳元でノイズ混じりの無線通信の呼び出しがあった。まだ使い慣れていないのでその音にドキリとする。

「…そう、キグルミのパイロット、無事だったのね。良かった。回収班は渦流魂の回収を忘れないこと。作戦は終了よ。ドーム・コミュに撤収します」

元素子はとりあえずやるべきことをメンバーに通達した。

そうしている間に、今度は元素子たちの元に、元素子たちフィギュアのヒトの約二倍の身長を持つヒトよりも無機質で無骨な姿の二本足のキグルミがホバリングしながらやってきた。コミュの救護班だった。
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http://d.hatena.ne.jp/tobofu/
でアニメ感想系まがいのことをやっていますが、こちらはオリジナル創作漫画、小説の発表用のブログです(時間がないときや事情によってはアイデア、プロットレベルのものを提示するのみ、になってしまうかもしれません)。
その他総合的なプロフィールはhttp://www.geocities.jp/tobofu/
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