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「ヒタマ」 第二章「榊美緒の事情」(その6)

ゆかりと美緒、かな恵三人の「引き継ぎ飲み会」は短い時間ではあったが、かな恵にとっては充実したものだった。美緒の、ブログでは知り得なかった過去話がゆかりの口から聞けたからだ。

実はゆかりもそして美緒もかな恵を意識して、無難な昔話、それも、酒の席の話題として盛り上がりそうなネタの応酬をしただけなのだが、かな恵は初めて聞く話ばかりで満足げだった。

「本当はもっと話し足りないんだけど、残念、ここでお開き」

居酒屋から出たゆかりが言う。

「い、いいんですか、帰っても」

「酔った人間に仕事をさせるわけにはいきません。ここんとこ、泊まりが続いたでしょ。今日は帰りなさい。週明けからまた忙しくなるからね、美緒ちゃんもまたね」

かな恵に次いで美緒にそう言うと、ゆかりは編集部のあるビルの方に向かっていった。

酒には強そうだったが、さすがに調子にのって飲み過ぎたのか、少しふらついているかな恵に、

「大丈夫、一人で帰れる? なんなら、途中まで…」

一応、そう声をかけてみた美緒の手をかな恵は握り、酔ったからなのか、たんに嬉しいのか頬を赤く染めて、

「だいじょぉうぶです、これからよろしくおねがいしますね」

分かりやすいくらい満足げな表情で答えた。完全にファンの顔だった。

「じゃ、よろしく」

と、いったん二人は別れたものの、ふらつきながら歩いて行くかな恵の後ろ姿に見るに見かねて、美緒は遠回りになるが、途中までかな恵と一緒の電車に乗った。



第二章「榊美緒の事情」終わり。

第三章「ヒタマの事情」へつづく。
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でアニメ感想系まがいのことをやっていますが、こちらはオリジナル創作漫画、小説の発表用のブログです(時間がないときや事情によってはアイデア、プロットレベルのものを提示するのみ、になってしまうかもしれません)。
その他総合的なプロフィールはhttp://www.geocities.jp/tobofu/
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